五臓六腑か六臓五腑か
まず五臓です。
中国医学(日本の漢方医学でも同じ)では、五臓とは、肝臓、心臓、脾臓、肺、腎臓です。
「何か足りないな~」と想いませんか?足りないのは「すい臓」です。
中国医学が確立したころ、すい臓は臓器とは考えられていませんでした。それは、西洋医学でも同じです。すい臓が臓器として認識されたのは19世紀です。
経絡の正経は12種あり、臓器に対応する正経は6種あります。
そこで、中国医学では、このすい臓にあたるものを心包という分かりにくいものに充てました。
心包は心臓の周囲の組織と考えられています。何だかよく分からないけど、当たらずとも遠からずみたいなものが必要だったのでしょう。
心包をすい臓と考えると経絡の数と整合します。
しかし、それだけでは納得ができません。そこで、経絡の気の流れにもとづいて、指先にある、心包経の井穴から生命エネルギーを吸い出してみました。また、心包経と対の関係にある三焦経の井穴から生命エネルギーを送り込んでみました。こうすると、すい臓に生命エネルギーが強く流れます。
人間の臓腑には、意識があります。上記のように、生命エネルギーが強く流れると、すい臓がすぐに反応しました。「強い生命エネルギーが流れている!」というわけです。やはり、心包経はすい臓に対応していました。
では、六腑は何でしょうか?
中国医学(漢方医学)では、六腑は胆嚢、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦となっています。胆嚢から膀胱までで五腑です。ところが、腑に対応する正経は6種ありますから、一腑足りません。そこで、中国医学では、三焦というものを考えました。三焦とは、胸部全体を上焦、上腹部全体を中焦、下腹部全体を下焦といい、あわせて三焦といいます。
ここでも、わけが分からない三焦というものが考えられています。
明心塾の研究では、これは肋膜に相当します。肋膜を腑に入れれば六腑として整合します。
肋膜を腑と考えるのには多少違和感があるかも知れません。しかし、交流法で肋膜と交流してみて納得することができました。人間の臓腑には、それぞれ意識があり、肋膜にもちゃんと意識がありました。ですから、違和感をもつ必要はありません。これで六腑も整合しました。
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