スシュムナと中脈

スシュムナ

スシュムナはインドのヨガで使われている、気功の脈に相当する気の通り道です。尾骨末端から脊髄を通って脳天に至ります。気功的に考えれば脈の一種ですが、インドのヨガでは尾骨に蓄えられている先天的な生命エネルギーが通ると考えられている最も重要な経路です。


この脈の上に、会陰のチャクラ、下腹部のチャクラ、へそ下のチャクラ、へそのチャクラ、胃のチャクラ、心臓のチャクラ、上胸部のチャクラ、喉のチャクラ、眉間のチャクラ、王冠のチャクラ、つまりすべてのチャクラの根つまり本体があります。督脈と任脈にすべてのチャクラの華つまり気の出入り口があるのと対比されます。


中脈は12の正経やいくつかの脈と直接つながっていて、気の幹線の様相を呈していますが、スシュムナにはそのような特徴がありません。


このようなスシュムナの性質から、中脈には気がよく流れるのに比べて、スシュムナでは気が滞る傾向があります。したがって、気功的な技法によってスシュムナに気を流すことが、中脈とは別の意味で重要です。


中脈

中脈は気の流れ道(経絡)の一つで、体の前面の正中線と背骨の中間を通って、脳天と会陰部を結んでいます。中脈は胃経、腎経、膀胱経などの臓器と関わる十二種の経はもちろん、体の後面の正中線を通る督脈、体の前面の正中線を通る任脈ともつながっており、気の幹線とでも言うべき存在です。


上丹田、中丹田、下丹田はこの中脈の少し後ろにあると考えられます。ヨガでいう、体前面の正中線上のチャクラの華つまり気の出入り口と脊椎中のチャクラの根つまり本体を結ぶ気の通り道が中脈と交差しています。


交差点は、へそ下のチャクラの場合には、気功で下丹田と呼ばれる部分の少し前です。心臓のチャクラでは、交差点は気功で中丹田といわれる場所の少し前です。眉間のチャクラの場合には、交差点は気功で上丹田と言われている場所の少し前です。







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