祖霊祀りと神祀り

一口に神祀りといいましても、日本神道、キリスト教、道教、ヒンドゥー教、イスラム教など宗教によって違いがあります。

ここでは、大部分の日本の家庭において関係がある日本神道の神について書きます。


神祀りと言っても、お札を飾ることを神祀りと思っておられる場合が多いようです。

しかし、神を祀るということは、日本神道ではご神体を祀ることです。

日本の家庭では、ご神体を祀ることは少ないようなので、まずお札を飾ることについて述べます。


お札はご神体ではないので、神棚を用意する必要はありません。お札の目的によって、

・火難除けであれば、台所などに

・盗難除けであれば、玄関、窓際などに

・病気除けであれば、寝室、居間などに

・学業成就であれば子供の勉強スペースなどに飾ります。


飾るというのは、壁や柱の高い位置に貼るのが普通です。

高い棚などに置くこともできますが、安定性からは、貼る方がいいです。


お札はご神体ではないので、拝む必要も供養する必要もありません。

身につけるお守りと同じような性質のものです。

ただ、お札にはお使いの霊がついている場合が多いので、粗末にはしない方が賢明です。


お札は頂いてきて1年経ったら、あるいは年末に神社などでお炊き上げしていただくといいでしょう。

できれば、頂いた神社にお返しするのがいいです。

その際は、たとえ千円でもお礼を捧げましょう。


お礼を捧げるには、新しいお札(お金)を、(時代劇で手紙をくるむように、)半紙で(向かって左側が開くように)くるむか、白い封筒に入れて、表に「お礼」または「お玉串」と書き、裏に名前を書きます。

間違っても、くしゃくしゃのお札を賽銭箱に投げ込むようなことはしません。


自分でもお炊き上げはできますが、お使いの霊がついている場合が多いので、霊を怒らせるようなことがないように、神社にお返しするのが無難です。

塾生になって、浄化の業ができれば自分でお炊き上げして何の問題もありません。


ご神体を祀る場合には、神社に祀り方をよくお訊きして祀ってください。

その神様を信心する気持ちがなければ祀らない方が賢明です。


一方、仏壇、位牌はどの家庭でも祀るべきものなので、神棚、お札ともに、仏壇との関係が大切です。

神棚を祀るとしたら、家庭の中で一番いい部屋の上座に祀るようにします。

神棚がある場合には、仏壇は2番目の部屋の上座です。お札は仏壇の近くには飾らない方がいいでしょう。 







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